変形性股関節症
変形性股関節症
変形性股関節症とは、股関節の軟骨部分の変性や摩耗により、骨の変形や破壊、滑膜の炎症などが起き、痛みを引き起こす疾患です。
変形性股関節症は進行性の病気です!
歩くときに脚の付け根が痛む、最近股関節の動きが減った、立ち座りで股関節を曲げにくくなったり痛みを伴うなどの症状がすこしでもある場合は近医の整形外科を受診されることをお勧めいたします。
原因
原因は数多くありますが、大きな原因の一つに、生まれつき股関節の脱臼を起こしやすかったり、骨盤側の骨の受け皿が浅い臼蓋形成不全を有している背景があると変形につながりやすいと言われています。関節リウマチやSLE(全身性エリテマトーデス)などの治療のためにステロイド薬を注射、もしくは内服を続けていることで起こりやすくなります。
「変形性股関節症」の多くは「臼蓋(きゅうがい)形成不全」が原因で発症するといわれています。股関節には、臼蓋という受け皿のような部分があり、大腿骨の先端の骨頭が臼蓋に納まるように構成されています。この臼蓋の形状が小さすぎるなど不完全なために、股関節に痛みを生じるのが「臼蓋形成不全」です。
「臼蓋形成不全」は臼蓋の形成が不完全なために、大腿骨側の軟骨に摩擦が生じて軟骨が磨り減ります。その結果、股関節が変形して炎症が起きてしまうのです。自分が「臼蓋形成不全」であることに気づかずに年齢を重ね、中高年になって痛みがでる場合が多いです。
症状
中高年の女性の股関節の痛みや悩みの実に90%が変形性股関節症であると言われています。主な症状としては、立ち上がりや歩き出しの時、鼠径部(足の付け根)が痛むのが特徴で、症状が悪化すると次第に持続痛、夜間痛へと進行していきます。
前述した症状があったら放置せずに整形外科へ受診されてください。放置して悪化し、スポーツをあきらめざるを得なくなる方も少なくありません。
最初関節が変形しているだけですが、関節症がすすんで初期関節症になると、関節の隙間が狭くなったり(軟骨の厚さが薄くなる)、軟骨下骨が硬くなったり(骨硬化)します。
さらに進行期関節症、末期関節症となると、関節の中や周囲に骨のう胞や骨棘とよばれる異常な骨組織が形成され、更に痛みが強く現れます。
最終的には体重がかかる部分(荷重部)の関節軟骨が消失し、その下の軟骨下骨が露出します。
画像左:臼蓋形成不全の股関節 右:変形性股関節症に発展した股関節
右の画像では、軟骨部分(臼蓋と大腿骨の間の隙間)が狭くなり、骨も変形していることがわかる。骨の部分が白くなっているのは、骨が硬化している状態で負担がかかっていたことを示す像です。
診断は上記の症状がある場合、単純X線(レントゲン)写真を撮って確定します。
一般的な治療法
保存療法の他、杖をついて対策したり、進行が進んだ場合人工関節への手術が適応されます。
保存療法の場合は、しばしば股関節周囲や股関節以外の身体の使い方を訓練することで負担を減らし変形が進まないようにしたり、生活上の動作方法を変えるようにすることで負担を減らしたりします。痛みが強い場合は痛み止めのお薬を使い生活をするケースもあります。
当院の治療法
基本的に変形初期の場合は保存療法で症状は良くなることが多いのが現状です。医師の診断と投薬などの処方がされ、痛みに関するコントロールをしていきます。加えて当院ではリハビリテーションが処方されます。
リハビリテーションでは患者様と担当するスタッフが1対1で患者様の状態を考慮して治療内容を決めていきます。
当院で治療を行っている患者様のリハビリ終了の平均としては例として、ストレッチと筋力トレーニングをして週に1〜2回リハビリを行ない、約2ー3ヶ月で痛みのない、またはお薬を使いながら痛みのない状態で日常生活へ復帰していただくことができました。
症状によって治療期間が前後しますが症状が良くなければリハビリの回数などを増やすこともできます。また、痛みの再発予防や変形性股関節の病気の特性に合わせた生活指導もしっかりとさせて頂きます。どうしても回復の見込みが見られない場合は手術をする場合がありますが手術が必要かは1度ドクターが診察し判断します。
痛み違和感がある状態で日常生活や運動をすると、痛みが出ないように動いてしまうので違う所がかばってしまい違う所にも痛みが出てしまうことがありますので、痛みや違和感あれば早めに診察してリハビリをして頂ければ治りも早くなりますので心当たりがあれば1度受診してみてください。
国家資格を持った当院のスタッフが患者様と1対1で対応させて頂きます。
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