変形性膝関節症
【年齢による膝の悩みは早期に対処!】
・歳のせいか膝が痛くなってきた
・歩き始めの数歩が痛む
・ガニ股になってきた気がする
・膝の内側が痛む
・膝が痛くて階段の登り下りが辛い
こんな経験のある方は変形性膝関節症かもしれません。変形性膝関節症は進行性の疾患です。言い換えれば、放置すれば症状は悪化する可能性の高い疾患です。
また、多くの変形性膝関節症はリハビリなどの保存的治療で症状の改善が見込めるケースの多い疾患です。早期に発見・対処することで、健康に長く歩いていける年齢の寿命がしっかり伸びるのです。
対処がおくれることで、痛みを取るために手術が必要となるケースも多々あります。
もしかしたら…と思ったら整形外科や当院のようなスポーツ整形外科への受診をご検討ください。
【変形性膝関節症とは】
病態は基本的には退行性変性(年を取るに伴い組織が劣化して悪くなっていくもの)と言われています。
骨と骨の間にある軟骨がすり減り骨にストレスがかかり、痛みや変形を引き起こします。痛みは膝の内側に出る、歩き始めの数歩が痛むのが特徴で女性に多い傾向にあります。
しかし、実際には軟骨のすり減りが痛みの主原因でないことも多く、膝の周りにある組織すべてが痛みの原因になる可能性があり、その原因に対する対処が重要となります。
レントゲンからは軟骨の状態からその重症度が判別できますが、痛みへの対処方法は個々人で千差万別です。そのため、専門のクリニックや病院での診断・治療を経て自分で進行の予防をしていくことが重要となります。
合併としては半月板損傷などがありますので、医療機関などで正確な検査を行い精査すると良いかと思います。
【症状について】
男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。主な症状は膝の痛みと水がたまることです。
症状初期には立ち上がりや歩き始めなど動き始めのときに違和感を生じます。痛みの初期症状は階段での上り下りで膝回りに出てくることが多くみられます。症状が進んでいくと、正座やあぐら・階段昇降など膝の負担が大きい動作で痛みが生じます。
さらに症状がすすむと、歩行時全般に痛みが生じたり、安静時でも激しい痛みがあることもあります
【原因:なぜ変形性膝関節症になるのか】
膝は大腿骨と脛骨、膝蓋骨で構成されていますが長年の使用により骨の間にある軟骨がすり減ることで変形性膝関節症の状態になります。軟骨は骨を守るクッションのような役目をしている為、軟骨がすり減ってしまうと骨に体重がモロにかかり膝が痛くなってしまうのです。
若年期にスポーツなどで半月板摘出や靭帯損傷などの手術などをしていると変形性膝関節症を引き起こすリスクを高めることになります。すり減った軟骨は元には戻らないため、減らさないための予防、これ以上悪くしないためのリハビリが大事になってきます。
前述の通り、痛みの原因が骨自体にあるのではないケースも多々あるため、骨以外の状態を見ていくことも重要になります。具体例として、膝の前側にある脂肪組織(膝蓋下脂肪体)が痛みを及ぼしている例があります(下図参照)。これは変形性膝関節症の中でも膝蓋下脂肪体炎と呼ばれる状態を併発している例で、非常に多い病態です。この脂肪体への対処がされないままリハビリをされているために痛みが取れないというケースもしばしばあるのです。
以下の図の部分を膝が伸びた状態で押してて痛く、膝を60度くらい曲げて押すと痛くないという場合では膝蓋下脂肪体の部分が痛みを及ぼしているケースであることが多いと言われています。
【予防(日常生活での注意点)】
変形性膝関節症の予防は、いかに日常生活内での膝関節の負担を軽減するか、ということが焦点におかれます。具体例としては以下のことに気を付けてみるとよいでしょう。
・ふとももの前の筋肉(大腿四頭筋)やお尻の筋肉を鍛える。
・正座をさける。
・肥満であれば減量する。
・膝をクーラーなどで冷やさず、温めて血行を良くする。
・洋式トイレを使用する
以上のことなどが挙げられます。
【一般的な治療】
一般的には鎮痛薬の処方、膝へのヒアルロン酸注射などを行います。リハビリでは大腿四頭筋という太ももの前側を鍛えるトレーニングを行うことが多いです。
重度になると人工膝関節の大掛かりな手術になります。
当院では手術にならずに生活するにはどうしたら良いか?を考えて治療にあたります。そのため手術に至る症例は稀です。
注射や一般的な大腿四頭筋のトレーニングに加え専門のスタッフが患者様の生活状態や運動レベル・ニーズやお悩みに合わせた治療を行います。
ただトレーニングを行うのではなく、例えば「趣味の山歩きを痛みなくできるようにしたい」というお悩みに関しては膝周囲のトレーニングだけでなく全身を観察し痛みの出にくい歩き方ができるようにご指導させていただくなど、患者様の生活の流れや痛みの生じるシチュエーションを克服できることを目標としてリハビリテーションを勧めていきます。そのため、患者様のお悩みがどのようなものかをしっかり問診でお伺いすることが治療において重要になります。
リハビリの他にも目標を達成するための手段として自費での鍼灸治療や手技治療、テーピングなども取り扱いがございますので膝の痛みでお悩みの方は是非、ご来院ください。
人間は20歳を境に老化が始まると言われています。まだ痛みが軽いうちにしっかり治療していきましょう!また自分の体に取り入れるものは正しい知識で選びましょう!!
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