肉離れ
肉離れ
暖かく運動しやすい時期になり、これから運動を始めてみようかなと思っている方や、運動不足解消のためにスポーツを始める方も多いと思います。そこで気をつけていただきたいのが肉離れです。体の使い方が正しくできていなかったり、準備運動を十分に行わなかったり、疲労の蓄積で筋肉の柔軟性が低下している状態などで急に運動をしてしまうと肉離れするリスクが高まります。肉離れは早期の治療が大切になりますので、肉離れについての症状や起こしやすい部位、応急処置や当院での治療法をご紹介していきます。
症状
筋肉が強く収縮した際に、その力が強すぎて筋肉そのものが部分的に切れてしまう部分断裂を肉離れといいます。スポーツをしている時に発生しやすく、痛み、圧痛、腫れ、内出血、時には断裂部の凹凸を触れることもあります。患者様からは力が抜けるような痛みや突然の衝撃を感じたとよく聞きます。筋肉を伸ばすと特に痛みが強く、軽い場合には歩くと痛めた部位に違和感、重症の場合は痛みが強く歩行困難などがみられます。
肉離れ発症時の内出血の様子
起こしやすい部位
ふくらはぎ(ふくらはぎの内側)、大腿四頭筋(太ももの前面)、ハムストリングス(太ももの後面)に発生しやすいです。下半身に多いですが、上半身にも起こることがあります。
応急処置
痛みが出ている部位にアイシング(氷嚢・なければ氷を入れた袋)を施し、圧迫を加えて15分〜20分行いましょう。手で圧迫を継続させとおくのは大変ですので、アイシングを止めるためにゴムバンドやラップを使って圧迫を加えるのが簡単です。可能であれば痛みが出ている筋肉がすこしでも伸びている状態が作れると良いです。その後速やかに医療機関を受診することをお勧めします。痛みが出ている部位を温めたり、飲酒をするようなことは避けてください。血流が良くなり内出血量が増え重症化する恐れがあるためです。※圧迫が強すぎると血流を完全に遮断してしまう恐れがございますので注意が必要です。
左:ふくらはぎへのアイシング 右:太ももの裏(ハムストリング)へのアイシング
その後の当院での治療
回復期(受傷後48時間経過後)から医師の許可のもと理学療法か個別療法を行います。当院では痛みを取るだけではなく、なぜ怪我をしてしまったのか(体の柔軟性がないのでは?体の使い方ができていないのでは?体幹の筋力が弱いのでは?)にまで掘り下げて原因を追求し、今後怪我をしない体づくりまでサポートしていきます。担当制、予約制で症状の重症度に応じて関連部位のマッサージやストレッチ、テーピング、超音波療法、関節可動域訓練、筋力訓練を行います。スポーツをされている患者様には早期に競技復帰できるようにトレーニングへ移行していきます。
個別療法での超音波療法の様子
理学療法での体の使い方のトレーニングの様子(パワープレート®利用)
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肉離れを起こさないための
日ごろのケア
1番の原因となる急に運動することはしないようにしてください。必ず準備運動を行ってから運動するようにしましょう。筋肉の柔軟性が低くなると肉離れを起こしやすいので、日々のストレッチで柔軟性を高めておきましょう。また、軽視されやすいですが運動後のクールダウンはとても大切ですので十分に行いましょう。
※ストレッチが大切なことはわかっているけれど1人でできない、効果的なストレッチを知りたい、自分の柔軟性が足りない部分を知りたい、という患者様は自費治療の『MDS』メディカルドクターストレッチをお勧めいたします。院長の長谷川が考案したプロスポーツ選手用のストレッチを一般の人向けに応用したものになります。